今年の10月から始まった伝統工法を学び、実際に墨付けかた刻みまでを行いながら小屋を建てるという講座。
私は今回はサポート側という事で料理班としてこの講座に関わらせて頂いております。
毎月の講座を経て、今回ついに基礎石の設置!というところまでやってきました。
トントン、カンカンと谷津に響く音。
石の設置にあたり、まずは焼杭を打ち込み、炭、もみ殻燻炭、落ち葉を使いつつ、栗石を設置。
その上に更に砕石を敷き詰めながら、基礎石を固定していきます。
この作業。見るとやるでは大違い。
上手くはまる感覚や、この材たちを活用し、その場に収めていくという感覚。
作っているのだが、なんだか遺跡を掘り起こしている、遺跡を作っている?かのような。
不思議な気持ちになります
なぜ石場建てなのか。
私も上手く専門家のようには説明ができませんが、現代の建築方法は昔とは大きく大きく異なっています。
固定すること、動かない事。
そういう事が頑丈である為には必要だというのがどちらかと言えば現代の考え方。
しかし、今も残る古民家等を見ていますと、皆同じように石場建てになっています。
一瞬不安定にもみえますが、よくよく見ていくとそれは自然のもつ力というのを
理解し、反発せずに上手く受け入れ共に暮らすという点でやはり
理にかなっている点が多いのです。
地震の多い日本。
地面が動く場合、しっかり固定して”動かない”ようにするより
程よく自然に動いて、上手くバランスをとれる状態にしておく作り方が石場建て。
それを私達の祖先はきっと”感覚”で理解していたのだと思います。
そして、今の作りの様にコンクリートでべったり地面を覆ってしまうより
こうやって空気や水が自由に行き来できる状態にしておくことで
流れもよくなり、湿気の多いこの地でも人もそこにいる菌や水達も気持ちよく過ごせるという点もあります。
当時はおそらく、その場にある”材”を使って作るしかなかったから
こういう事になったのだとは思いますが、
時が進み、よくよく振り返ればやはり、その当時の建築方法の理にかなっている凄さ。深さ。というのは、もう拍手。愛がすごい!という感じに思うんです。
去年には考えられなかった景色
個人的には、この小屋が建つ予定地の去年の状態を知っているので
今のこの状況に感慨深い気持ちになっています。
まさかこうやって色んな人がここに集い、こうやって学びながら
共に作業をしているという事が
もう
なんだかそれだけで
もうすでに大成功に思うわけです。
やった事の無い事を学びながら進める事の楽しさ。
何をするにも、色んな方々の協力があって
上手くできている事。
心から感謝でいっぱいです!
今後の進展もお楽しみに♪
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